横浜市の犬のしつけレッスン,ドッグスクール Visse

我が家に保護犬の黒柴　百華が来たのは、本当に何かの見えない糸が繋がっていたかのようでした。昨年1月に15才2ヶ月の柴を亡くし、偶然の出会いから、ある保護団体に繋がり、３月に迎えた子が百華でした。
 
団体の方から、私たちにはおとなしいこの子がいいですね、と最初のトライアルでそのまま譲渡になりました。繁殖犬にされていた過去のせいか、表情も虚ろで、散歩の意味がわからず、一歩が出ない、そんな状態でした。
 
私たちは何とか百華の心を解放してあげようと、この子の好きなように気持ちの赴くままにさせていました。前の柴との関係がとても良好だったこともあり、なんとかなると思っていたのです。
 
一ヶ月を過ぎた頃から、私以外の主人や他の人、犬への吠えがはじまり、それは徐々にひどくなっていきました。
 
前の子では経験した事のなかった行動に、主人も私も戸惑いました。周りの犬仲間や、インターネットからの情報で治そうとしても全く効果は無く、想像もしなかったしつけ教室を探し始めるということになったのです。
 
保護犬という過去から、二度と辛い思いはさせたくないと考え、遊びながら矯正するという考え方のスクールに通い始めました。詳しいいきさつやこれまでの経緯を聞かれることもなく、何かを教え込もうとする姿勢に違和感を覚え、途中で行かなくなってしまいました。
 
ペットショップ同様の安易なスタンスではない、本気のドッグスクールはないのか、必死で探しました。一度失敗しているだけに、より慎重に、でも何度ホームページを拝見してもここしかない！という直感を信じて、糸山先生に連絡をしました。た。
 
カウンセリングを受け、レッスン前にテキストを読み込みましたが、目新しいと感じるものはない印象でした。本当にこの先生がたくさんのワンちゃんを導いていらっしゃるのか。最初は、半信半疑でした。糸山先生　ごめんなさい！
 
しかし、いざレッスンが始まるとその思いは吹き飛びました。先生は、30分間の私達へのカウンセリングで、聞いたこともないようなお話をしてくださいます。そして、他のワンちゃんとの体験談をお話しくださるのです。始めはピンと来ませんでしたが、回を重ねるごとに点が線で繋がって行きました。

 
そして、私たちが気付いたことは、百華は「私の気持ちを分かって！と言っているだけだったのです。吠えは百華の心の声に他なりません。百華は何も悪くなかったのです。
 
私たちは、先生のアドバイスを受けながら、百華の心の声を聞く方法を学びました。先生のカウンセリングによって、百華とのコミュニケーションの取り方、そして百華の「命を守るための待って」 「心を育む為のグッド！を私たちが学んでいくと、みるみる百華の表情、態度も変わっていきました。
 
もちろん、まだまだ吠えます。でも先生は、6年閉じ込められていたなら、一生かけてリハビリですよ！とおっしゃいました。
 
主人が、いつ百華との関係が治りますか？と聞いたとき、先生は、「それは私にもわかりません、でもその瞬間はわかるはずです。逆にご主人にしかわからないはずです」とおっしゃられました。
 
決して安易なことはおっしゃらない、犬に対しての真摯な態度に、レッスンが進むごとに信頼感を厚くしました。レッスンも中盤になると、私たちの夫婦関係にまで話が及び（≧∇≦）図星だっただけに、犬、人間問わず、糸山先生の内面を見抜く力に感服致しました。
 
レッスンの経過は、飼い主それぞれなのでしょう。ですが、結局、変わらなければいけなかったのは、百華ではなく私たちだったのです！
 
糸山先生は、そのきっかけを上から目線ではなく、ゆっくりと、私たち自身が気づくように導いてくださいました。自分で気がつかなければ、またすぐに戻ってしまうからです。
 
だから、レッスンが10回必要なのだとわかりました。もちろん、レッスンが終わっても、先生から教えていただいたことを続けていかなければならないことは言うまでもありません。
 
私は愛犬を亡くして失意のどん底でしたが、亡き愛犬が導いてくれた百華との出会い、そしてそんな百華だったからこその糸山先生との出会い、それにより自分たちの未熟さに気づくきっかけとなったこと。

そして、全てが線で繋がって、まだまだこれからもずっと繋がって、これからどんな学び、気付きがあるのだろうと思える希望に、本当に感謝いたします。
 
まさか、保護犬を迎えることで、自分の人生の大きな気づきがあるとは思ってもいませんでした。これはきっと「もっとしっかりしなさい！との天の導きなのだと思います。

私たちに、人生の深い学びのきっかけを教えていただいた、そんなありがたい出会いでした。糸山先生、本当にありがとうございました！深く深く感謝申し上げます。
 
糸山先生のテキストには、ときに、哲学的な事が書いてあります。犬は人間の内面を映す鏡、今の犬猫の置かれている状況は、この国の私たちの心を映しているとも言える...。

犬のしつけ教室に通って、ふと、こんなことに思いを馳せる、まるでどこかの道場に通っているような、そんな意義深い3ヶ月間でありました。

糸山先生、私たちを深い学びに導いてくださり、本当にありがとうございました。これからも、たくさんのワンちゃん達が幸せになって、糸山先生のもとを巣立って行かれますことを、心よりお祈りしております。
 
山本ユカ　百華