横浜市の犬のしつけレッスン
お客様の声 ペットから本当の家族になれたと思います。
ペットから本当の家族になれたと思います。
飼い主様名
山下様
コース
問題行動矯正レッスン
犬の名前
フクくん
犬種
ゴールデン・レトリーバー
受講期間
3クール
ケージに入っている写真は、レッスンを受ける前のフクです。そして、とびっきりの笑顔を見せている写真は、Visseに通うようになってからのフクです。とても同じ犬とは思えないほど表情が違います。
Visseからのレッスンの帰り道は、「今日のレッスンで学んだ事」「これから実践していきたい事」を夫と話します。そんな私たちの話し声を、子守唄に幸せそうに眠るフクの寝顔をいとおしく眺めながらいつも思います。糸山先生に出会わなければこんな幸せな時間は来なかったと。
生後7ヶ月を過ぎた頃、私はフクに初めて噛まれました。その時は血がにじむ程度の傷で、反抗期が始まったのかなと深く考えていませんでした。しかし、それから1ヶ月が過ぎた頃、また噛まれてしまったのです。そして、その傷が治った1ヶ月後に再び。回数を重ねるごとに噛む力はどんどん強くなり、ひどい出血と痛みと立っていられないほどの衝撃がありました。
「フクが本気で噛んだ!!」 私はフクと同じ部屋にいる事さえ怖く、以前のように撫でることも触ることもできなくなりました。同時に深い絶望もありました。こんなに大切に思っているのにどうして? フクは何を思っているの? 夫もまた悩んでいました。私の噛まれた手と心の傷を心配しつつも、フクの思いを模索していました。夫にとっても苦しい日々だったと思います。
その頃から、フクの様子は以前と少しずつ変わっていきました。嬉しそうにしている瞬間がある一方で、どこかイライラした様子も見せるようになっていったのです。少し離れた場所からじっと私たちの様子を伺い、表情もどんどん固くなっていきました。
それでも、私も夫もフクの様子がおかしくなっていく明確な理由が分かりませんでした。インターネットや本を読みあさり、いろいろな訓練所へ問い合わせをしました。
多くのインターネットや本では、「飼い主を噛む理由は、犬が自分をリーダーだと思っている為。主従関係をはっきりさせない限り治らず、完治することはかなり困難」と書かれていました。また、問い合わせをした訓練所では、「何度も人を噛んだ大型犬を預かることは難しいです。預かったとしても最低6ヶ月は預かることになります。」と言われ愕然としました。
フクは私たちにとって初めて飼う犬でした。犬の育て方に無知で、しかも混乱のさなかにありました。言われるがままに「力を誇示することで、主従関係をはっきりさせること以外に噛むことをやめさせる方法はない」と思い込んでしまったのです。
フクが苦手だったブラッシングは、時に抑えつけてまで毎日するようになっていきました。必要以上に大きな声で叱ることもありました。それでも私たちはフクを愛していました。今は頑張って関係を修復する時期で、これを乗り越えればまたフクと寄り添って生きていけると思っていたのです。こうして今となっては悔やんでも悔やみきれない大きな間違いを重ねていきました。
それから1ヶ月たった頃、今度は夫が噛まれてしまったのです。さらにその1週間後にもう一度。今までにない猛烈な勢いで夫の腕や手に噛みつき、もみあいになるほどの壮絶なものでした。私は恐怖でフクをケージに閉じ込め、「この子と暮らしていくのはもう無理かもしれない。どこか施設に預けたい。」と夫に訴えました。
それから結論の出ないまま何時間も話し合い、フクの様子を夫とそっと見に行くと、ケージの中から嬉しそうにしっぽを振って私たちの顔を見上げたのです。その時、夫と私は抱き合って声をあげて泣きました。「フク、見捨てようとしてごめんね。このままじゃ駄目だ。」あの時の突き上げるような強い思いは一生忘れないと思います。
その翌日、ヴィッセのHPにたどりつき、藁にもすがる思いでカウンセリング希望のメールを送ると、すぐに糸山先生から電話がありました。どこの訓練所からも預かることを嫌がられたので、糸山先生からも断られるかもしれないと不安でした。しかし先生は「絶対に断りませんよ」と優しく言って下さったのです。どんなに安心したか口では言い表せない程でした。
初めてのカウンセリングの時、糸山先生は私たちの話をじっくり聞いて下さった後で、噛む原因をはっきりとおっしゃて下さいました。「嫌がるフクを押さえつけて無理矢理ブラッシングをしていた事、毎日長時間の留守番をさせ、大型犬にもかかわらず1日1回しか散歩に行っていない事が噛む理由です。フクちゃんの事を愛していたと思いますが、結果としてフクちゃんに強いストレスと罰を与え続けてきたのです。」
フクへの言葉にできない程の申し訳なさと大きな後悔に襲われる一方で、私たちは決意しました。糸山先生についていこう。私たちが絶対に変わる。今までフクに苦しい思いをさせてきた分、私たちが変わるのだと。
そして、カウンセリングの最後に私は泣きながら先生に質問しました。「今からでも私たちとフクは本当の家族になれますか?」すると先生は「今も家族ですよ」と優しく答えてくれました。嬉しかった。本当に嬉しかった。
初回のレッスンが始まると先生はフクがどういう性格の子なのか、私たちがどういう飼い主なのかを理解してくれ、私たち家族がどうしたら幸せになるかを真剣に一緒に考えてくださいました。その結果、最初の3回のレッスンはフクのトレーニングはせず、先生と私たちとのカウンセリングのみで行われました。
フクがどう感じているか、どう行動したらフクに分かりやすく伝わると思うかを様々な角度から質問を投げかけ、時には私たちの頭を撫で、手をひっぱってフクの気持ちを実感させ、とことん考えさせられました。
また「家族であれば、力や強制で主従関係を築くべきではない」ということを何度も教えて下さいました。「フクちゃんに心から愛され、尊敬されるようになれば、必然的に主従関係(あなたの喜ぶ顔が見たいからついていきたいという思い)が出来上がっていきます。」と。そして、私たちは先生から教わったことをすぐに実践しました。
・必ず朝は30分以上、夜は1時間以上の散歩をする。
・ブラッシングは嫌な思い出が消えるまで当分しない。
・押さえつけるような事は絶対にしない。
・GOODと1日100回以上褒め、フクとの関係を育んでいく。
すると驚いたことに、たった数日でフクの表情がみるみる変わっていったのです。嬉しい時や楽しい時に、私たちの目を見て満面の笑顔を見せてくれるようになり、家の中でも寄り添うように近くに座り、くつろいだ表情を見せるようになりました。
週末にはドッグランに出かけて他の犬と遊んだり、いろいろな場所へ長距離の散歩に出掛けたり、フクが楽しいと思う時間をどんどん増やしていきました。 先生が繰り返しおっしゃる「フクちゃんが自分の子供だったらどう接するかで考えて下さい」の教えを守って、たくさん褒め、時には叱り、家族としての時間を積み重ねていきました。
何よりも嬉しかったのは、噛むことが一切なくなったことでした。何度も噛まれていたことが嘘のように、フクは毎日楽しそうに生き生きと暮らし始めました。
レッスンが始まって1ヶ月が過ぎた頃、「フクちゃんの表情がどんどん変わってきましたね」と先生に言われました。明るく、天真爛漫で、人が大好きな本来のフクに戻ってきたのです。本当にVisseに来る前と、今のフクとの写真を比べてみると同じ犬と思えない程です。
また、私たちの表情も変わっていったのではないかと思います。毎日少しずつフクとの距離が近づいていくことが実感でき、楽しくて嬉しくて幸せで仕方ありませんでした。前回のレッスンで、私はふと口にしました。
Visseに来るまで、私たちはフクを家族だと思っていましたが、自分たちのペットとして扱っていたのだと、今になってみれば分かります。でも、今は本当の家族になれたと思います。恐らくこれが私たちのたどりついた答えです。フクにつらい思いをさせ、回り道をしましたが、ようやく見つかった答えでした。
今、私たちは先生の示してくださる道標にむかって、フクを中心に3人で手をつないでスキップしながら歩いているような気持ちです。 明るくとびっきりの笑顔を見せてくれるありのままのフクが大好きです。日に日にフクへのいとおしさが強くなります。
噛まれていたあの頃、こんな気持ちになる日が来るとは思いませんでした。先生に出会わなければ、絶対にこんな日は来ませんでした。
糸山先生、本当に本当にありがとうございました。
私たちの過ちによってフクへ植え付けたブラッシングへのトラウマは、まだ完全には消えてはいないでしょう。でもいつの日か、フクが安心して私たちに身をゆだねられる日まで、これからも努力を重ねていきたいと思います。
私たちがフクから心から尊敬される飼い主になれるよう、引き続き2クール目もご指導下さいますようお願い致します。
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