アメリカンコッカー・スパニエルの大吉くん、8才です。今日で4回目のレッスンが終わりました。大吉くんはある理由で人を噛んで傷つけてしまいました。そして、その事で悲嘆にくれた飼い主さんは、安楽死さえ考えたそうです。
大吉くんがそうなってしまったのには、早期に親兄弟と引き離され犬としての素養を学べなかったり、社会化不足や生活環境など、様々な要因が重なり合って「防御性攻撃行動」へと発達していきました。
どんな犬や子供も、好きで問題を起こす訳ではないのです。しかし、4回目のレッスンが終了した今日、今後のレッスンの希望と道筋が見えたのです。
一般的に犬のしつけは、年齢が高くなるほど難しいと言われていますが、しつけ教室でもとくに高齢犬の問題行動は、断られる所が多いみたいです。
しかし、僕はそう思っていません。なぜなら、問題行動とは「犬の心のリハビリ」だからです。その心のリハビリに年齢は関係ありません。8才だろうが10才だろうが、その時に救ってあげなければ一番苦しいのは犬なのです。※ちなみに、今までの最高齢は10才です。
問題行動の矯正は、飼い主と犬が初めに戻って「お互いにやり直す」ことです。そのお互いがやり直すことにも、遅すぎるということはありません。そして、最終的に犬が良くなるのは、どんなに時間がかかっても治したいという飼い主さんの愛情なのです。
※この記事は、2012年11月当時のものを再掲載しています。