チャイムに吠える、散歩中に他の犬に吠えるなど、犬が吠えるのにもそれなりの理由があります。そして、なぜ吠えるのか?ということを理解すると同時に、その時に飼い主さんが取っている行動も、見直していく必要があります。
犬が吠えた時に、一般的には「ダメ!」「いけない!」と叱る方がほとんどだと思います。しかし、叱るだけでは一時的に止むだけで、治ることはありません。
また、無視するという方法もありますが、これは「好きなだけ吠えてもいいよ」と許可していることになりますので、結果、吠えがいつまでも続くことになります。
さらには、缶を投げ音を出して驚かすというものもありますが、最初はびっくりしても、そのうち慣れてしまうのでこれも効果はありません。
つまり、吠えている理由に対して間違った対応をしていれば、良くて現状維持、悪ければ問題は悪化していく事となるのです。
犬は、もともと怪しい物や音に対して吠えやすいという理由から、人間と暮らし始めた訳ですから、とくに、臆病な子や警戒心の強い子に「吠えないしつけ」を行わなければ、すぐれた番犬へと成長する可能性は、非常に高いと言えるでしょう。
犬のしつけとは、オスワリやフセなどを教えることではありません。仮にスワレやフセなどを教えても、どれだけの方が日常生活で応用できているでしょうか?そして、それはどんな場所でも、どんな状況でもできるのでしょうか?
現在における家庭犬のしつけで最も重要なしつけは、「吠えないしつけ」なのです。しかし、先に述べたように無視や缶を投げるなどの「対処法」では治ることはありません。
犬のしつけとは、して欲しくないこと=間違いを叱るのではなく、
ただひたすら、して欲しいこと=正解を教え続けることなのです。