コラム
社会化レッスンについて
犬にとって生後1才までは、経験と社会性を身につけさせるとても大切な期間です。人間のもとに来たばかりの子犬は、経験したことがない事には不安を感じます。
犬が不安に感じることを、そのままにしておくと警戒心が育ち、とくに怖がりで臆病な犬ほど成長するにつれ、家でチャイムや物音に過敏に吠える、散歩で他の犬に吠えかかる、飼い主を本気で咬むなどの、問題行動へと発展して行くことがあります。
それが社会化レッスン不足です。どんなに良い資質を持って生まれて来ても、どういう犬に育つかは、
飼い主が犬に与える環境で決まります。人間社会、そして、犬の仲間社会で受け入れられる子に育つか、
迷惑をかけてしまう子に育つかは、この社会化レッスンが大きく左右するのです。
従来の犬のしつけは、人間の仕事を手伝わせるための訓練が基盤となっているので、
「スワレ」や「マテ」など、犬に何かをさせることが主眼となっていましたが、
この時期における子犬のしつけで大切なことは、様々な経験をさせて豊かな心を育むことなのです。
現在のしつけに不可欠であるにもかかわらず、一番欠けていることが社会化レッスンです。
この社会化レッスンこそが、現在におけるしつけのファーストステップなのです。