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Visse's Blog ご案内: 2013年6月アーカイブ

社会化レッスンについて~不安をことをそのままにしておく、それが社会化不足~

犬は、経験したことのないことには不安を感じます。この不安から「吠える」「咬みつく」「逃げる」など、
飼い主がコントロールできない状態に陥ってしまいます。これらの原因となっている不安要素を大別すると、
「視覚刺激」「音響刺激」「接触刺激」の3つに分類できます。

ただし、すべての子犬がこれらの刺激に不安を感じるという訳ではありません。
敏感かそうでないかは、生まれ持った性格が大きく左右します。
ひとつだけ言えることは、↑の刺激に敏感な子犬ほど、社会化レッスンの必要があるということです。

子犬にとって生後6ヶ月間は、社会性を身につけるとても重要な時期です。
犬が不安に感じることをそのままにしておくと、その不安から過度な警戒心や恐怖心を生み、
成長するにつれ、人や犬に向かって「吠える」、飼い主を「咬む」などの問題行動へと発展して行きます。

それが社会化レッスンの不足です。

どんなに良い資質を持って生まれて来ても、犬の性格形成は、飼い方、育て方によって培われると
言われています。家族という社会、犬仲間という社会、そして人間社会で受け入れられる犬になるか、
あるいは迷惑をかける犬になってしまうかは、この社会化レッスンが大きく左右するのです。
 
従来の家庭犬のしつけは、人間の仕事を手伝わせる為の訓練が基盤になっているので、
「スワレ」や「マテ」など、犬に何かをさせることに主眼が置かれていましたが、
この時期における子犬のしつけで大切なことは、様々な経験をさせて豊かな心を育むことなのです。

過去の犬のしつけに必要がなくて、現在の犬のしつけに不可欠なものであるにもかわらず、
一番欠けているのが、「社会化レッスン」です。そしてこの「社会化レッスン」こそが、
現在におけるしつけのファーストステップなのです。

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しつけと訓練の違い~家庭犬のしつけって何?~


一般的な犬のしつけの共通のイメージとしては、「スワレ」や「マテ」「フセ」などの動作を教え、
命令して言うことを聞かせることではないでしょうか。そして、この「犬のしつけ」とも思われている、
「スワレ」や「マテ」などの動作を教えることを、正式には「服従訓練」と呼んでいます。

そもそもこの訓練は、警察犬や災害救助など、特殊な環境と限られた時間の中で、
人間の仕事を手伝わせるために、「犬に何かをさせる」ことが目的となっています。

でも人間の仕事を手伝わない無職の家庭犬に、人間の仕事を手伝わせることがベースとなっている訓練を、
しつけと称して行うというのは、何かおかしいと思いませんか?

服従訓練とは、犬の個性に関係なく,決められた言葉に決められた動作を教え、
条件反射的に従うようにすることです。したがって、家庭という環境の中で何も問題を起こさず、
調和のとれた生活を犬に教えるものではないのです。

すべての犬は同一ではありません。人間の子供に個性があるように、犬にも個性があります。
しつけとは、その子の個性に合わせ、その子に必要なものを与えることがしつけだと思います。

日本でもひと昔と比べると、しつけ教室の数はずいぶん増えました。
しかし、多くのしつけ教室で教えている内容は、おやつを使うとか使わないなどの
形の違いこそあれ、現在の家庭犬のしつけは、前述した服従訓練が基盤となっています。

「訓練所に預けたけど、帰ったら元に戻った」「本を何冊も読んだけど、上手くいかなかった」
「しつけ教室に通ったが、トレーナーの言うことは聞くけど、私のいうことは聞かない」など、
こういう話をよく耳にします。

なぜこういうことが起きるかというと、使役犬として、指示された命令に忠実に従わせることが
目的の訓練と、家庭犬として、共に暮らすためのしつけはまったく違うものだからです。

もし、あなたが愛犬と競技会やアジリティーを目指すのであれば、訓練が必要になります。
しかし、そうでなければ、無職の家庭犬にしつけは必要ですが、訓練は必要ないのです。
でも、その家庭犬のしつけって一体何でしょう?

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