一般的に問題行動と言われている、
「吠える」「齧る」 「唸る」「甘噛み」「飛びつく」「拾い食い」「リードを引っ張る」「トイレをどこでもする」
などの行動は、
犬が犬としての遺伝情報に基づき、本能的に行動しているだけで、問題行動でもなんでもありません。
人間の元に来たばかりの子犬には、問題行動というものは基本的にはありません。先に述べた行動は子犬であれば当たり前のように行います。
そんな子犬に、トイレを失敗したら「鼻先を床に押し付ける」甘噛みをしたら「仰向けにして叱る」「マズルをつかんで叱る」など、いまだに虐待同然の迷信的なしつけが行われています。
相手はまだ何も分からない赤ちゃんなのです。子犬のうちは褒めることはあっても、余程のことがない限り叱ることはありません。
そして、これらの迷信的なしつけを行うたびに、恐怖心を植え付けるだけで、その子の持つ良い芽を摘み取っていると思って下さい。
ただ、人間側にとって問題と呼ばれる行動を、顕著に引き継いでいる犬ほどしつけの必要があり、そのまま放っておくと、悪い行動は確実に発達して行くでしょう。
そうした行動が成犬になっても残ってしまうと、問題行動と呼ばれるようになるわけです。
いまだに犬のしつけと言えば、「スワレ」や「マテ」などを教えることだと思われていますが、現在における家庭犬のしつけとは、
犬が人間社会で暮らしていく上で、弊害となる行動を発達させないこと、犬をしつけようとする前に、飼い主が学ぶことなのです。
アクセス
お問い合わせ
プライバシーポリシー