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犬と暮らすこと


2010/06/20 12:47

100620_01.jpg犬は、飼い主の態度や姿勢を常に見ています。そして、その姿勢や態度が、犬が飼い主を主人だと判断する基準になります。

さらに、飼い主の価値観と道徳観はそのまま犬に反映します。犬の行動の発達と性格の形成は、飼い主の性格と与える環境で大きく変わるのです。

今、巷に存在する「しつけ」の方法をどんなに実践しても、そこに、しつけの意味と目的を見出せなければ、上手く行くことはありません。また、おやつを使うだけのインスタントなしつけをしても、犬と心がつながることはないでしょう。                          

 親と子、先生と生徒、上司と部下、飼い主と犬、これらの関係はみんな尊敬で成り立ちます。

以前、散歩の時に見かけた光景があります。ホームレスの方が自転車の荷台に目一杯の空き缶を積んで歩いていました。その横を一頭の犬がぴったりと側について歩いています。その犬は、好き勝手に匂いを嗅ぐことも、引っ張ることもありませんでした。

このホームレスの方は、しつけの本を読んで勉強したこともないだろうし、犬を訓練なんてしたこともないと思います。でもお互いが助け合うように、寄り添っていた姿に、犬と暮らす本質を教えられた気がします。

 

子供のしつけに近道なんてないように、犬のしつけにも近道はありません。何千年もの間、イヌはヒトと暮らしてきました。ワニとその歯の掃除をする小鳥みたいに。そうしてお互い助け合い、相手を尊重することで、ヒトとイヌはと共に暮らしてきたのです。



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